5月 26th, 2009 | No Comments »

正教会の葬儀は、埋葬式と呼ばれ、連祷と無伴奏声楽の聖歌から構成されています(正教会の聖歌は無伴奏声楽が原則)。

葬儀は、永眠した正教徒が、神からの罪の赦しを得て天国に入り、神からの記憶を得て、永遠の復活の生命に与ることを祈願するものとされています。

なお正教会においては、前晩に行われるパニヒダは初代教会から大事にされた伝統であるとされ、前晩のパニヒダを通夜と呼ぶ事もあまり忌避されていません(「パニヒダ」の語源は「夜通しの祈り」という意味)。

埋葬形式は、土葬が基本ですが、日本正教会では諸々の事情により止むを得ず火葬が行われています。

正教会では「逝去」「無くなられた」「故人」ではなく、それぞれ「永眠」「永眠された」「永眠者」の語が用いられています。

これは、正教会においては、死は来世の復活の生命に与るまでの一時的な眠りとして捉えられている為です。

正教会の奉神礼(礼拝)は立って行われます。

起立する姿勢は伝統的に「復活の生命に与って立つ」ことを象徴するとされるからです。

従って司祭・輔祭・詠隊(聖歌隊)は勿論、参祷者も埋葬式の間は継続して立ち続ける事が求められています。

ただし、身体障害者や高齢の参祷者は着席していても言いとされています。

正教会でも香炉は用いられて大切な習慣と位置付けられていますがが、振り香炉を扱うのは司祭と輔祭であり、参祷者が香炉に触れる事はありません。

参祷者が永眠者と対面する際には、棺への献花が行われます。

埋葬式は、輔祭もしくは司祭が、永眠者の霊(たましい)の安息を祈願する祈祷文を朗誦した後、詠隊(聖歌隊)が「永遠の記憶」という詞を三回繰り返し歌う事で終わります。

神が永眠者を記憶する祈願であり、かつ参祷者が永眠者を記憶し続け、永眠者の為に祈り続けることを促すものです。

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